2020年 補強、戦力分布(セ・リーグ編)

前回のパ・リーグ編に続き、セ・リーグの補強と戦力の分析をしていきたいと思います。

あまり、セ・リーグの試合まで追えてないので、パ・リーグに比べて情報が薄いかも知れませんので、ご了承の程よろしくおねがい致します。

では、どうぞ

 

※5月下旬に書き始めました

 

昨年1位 読売ジャイアンツ

主な入団 パーラ、サンチェス、ビエイラ

主な退団 阿部慎之助、マシソン、山口俊、森福允彦ゲレーロ、ビヤヌエバ、クック、ヤングマン

ドラフト 8名指名(育成2名)

先発B 中継ぎB− 打撃A 走力C 守備B 采配A

選手層B+ 話題性A 補強C セ・リーグ3位予想

キーマン 投手鍬原拓也 野手吉川尚輝

5年ぶりのリーグ優勝を果たした巨人だが、連覇への道のりはかなり険しいと思う。まずポスティングで最多勝の山口投手がメジャー移籍。これは正直予測出来なかった。これにより計算できる先発投手が菅野投手と桜井投手、メルセデス投手ぐらいになってしまった。マシソン投手の引退や、田口投手や去年抑えのデラロサ投手が先発転向の模様の為、当然中継ぎの層が薄くなってしまう。 高卒2年目戸郷投手や、新加入のサンチェス投手がローテ争いをすると思うが、その中で中継ぎ候補では元ドラフト1位の鍬原投手に注目したい。今期からサイドスローに転向して、非常に強い球を投げている。巨人にあまりいないタイプの投手なので、ハマれば抑えでも面白いのではないだろうか。

野手に関しては大物助っ人のパーラ選手を獲得。おそらく5番を任される事になる。2.3番の坂本丸コンビは問題ない為、あとは吉川選手が1番でどれだけ試合に出られるか、そして、どれだけ足で描き回せるかが必要になってくる。

野手は去年とあまり変わらないが、投手のやりくりは難しそうになる。ドラフトもほぼ素材型指名だった為、1人くらいは即戦力中継ぎを獲っても良かったのではないだろうか。

予想開幕スタメン VS横浜 (仮)今永投手想定

4 吉川尚輝

6 坂本勇人

8 丸佳浩

5 岡本和真

9 パーラ

7 亀井義行

3 中島宏之

2 小林誠司

1 菅野智之

予想される戦い方

(DeNA開幕投手を公言していないので今永投手で想定しました)

基本のベースは去年と同じスタメン。最強の2番坂本選手に、丸、岡本、パーラ選手と続く打線。セカンドは怪我がない限りは吉川選手で固定したい。岡本選手がサードでの起用の為、1塁のレギュラーが不在となる。パーラ選手が1塁を守れれば陽選手や重信選手を使えるが、中島選手が好調の為、このまま中島選手で開幕を迎えると思う。シーズン中は若い北村選手との争いになってくると予想する。増田大輝選手が新たな代走の切り札の座を掴んだ為、終盤の明暗を分ける場面での起用が増えていきそう。

投手陣はやりくりが大変になると予想。シーズン中のトレードもあるのではないか。その中で中継ぎ投手はかなり流動的。古川投手辺りをロングリリーフとして使うのもありかも。

 

昨年2位 横浜DeNAベイスターズ

主な入団 オースティン、ピープルズ、高城俊人

主な退団 筒香嘉智バリオス、ソリス等

ドラフト 7名指名

先発B 中継ぎB− 打撃A 走力B 守備B 采配A

選手層A− 話題性C 補強B セ・リーグ1位予想

キーマン 投手 坂本裕哉 野手 伊藤裕季也

かつての暗黒時代を経て、今では強豪チームとなっているDeNA。このチームに関しては、筒香選手の穴を埋めるのが一番の課題だと思う。しかし、佐野選手で解決出来ると思う。ラミレス監督が既に4番を公言。筒香選手とはタイプは違うものの、力強い打球を打てるので全く問題ないと思う。また二遊間も課題ではあったが、セカンドで期待してるのが伊藤裕季也選手。少ない出場ながら、パンチ力をアピール。浅村選手や山田哲人選手のようなスケールの大きいセカンドになれる可能性がある。1位では森選手の獲得に成功した為、2人で二遊間を組む未来が来るかも知れない。

また投手は東投手がシーズン全休を発表。そこの穴を埋める存在が、2位の坂本投手。東投手に憧れて立命館大に進み、同じチームに入団。投球フォームもかなり似ていて、ここ数年は大卒の投手が活躍しているので、その流れに乗ってもらいたい。

怪我人がやや多いのが不安材料だが、勢いと攻撃力はセ・リーグトップクラスだと思うので、今年の優勝候補に挙げさせれもらった。

予想開幕スタメン VS巨人 菅野投手想定

8 神里和毅 

9 オースティン

4 ソト

7 佐野恵太

5 宮崎敏郎

3 ロペス

2 伊藤光

1 今永昇太

6 大和

(DeNA開幕投手を公言していないので今永投手で想定しました)

予想される戦い方

1番予想が難しかったチーム。恐らく外国人野手3人は登録しないと思うが、オースティン選手が好調だった為、今回は開幕スタメンに入れさせてもらった。今期もラミレス監督は攻撃的な打線を組みたいと考えているので、2番に強打者を入れるのも珍しくはない。その為、盗塁は1番の神里選手ありきになるが、盗塁成功率がやや低いのが懸念材料。

投手に関しては絶対的守護神山崎投手がいる為、そこまでどう繋ぐかがカギを握る。三嶋投手やエスコバー投手が投げすぎの影響が出ないか不安だが、国吉投手やルーキーの伊勢投手などカバー出来る選手は多い。

怪我などの心配もあるが、エース、クローザー、4番打者が決まってる数少ないチーム。選手の入れ替えを多く行って戦っていくのでないだろうか。

 

昨年3位 阪神タイガース

主な入団 ボーア、中田賢一、ガンケル、スアレス、サンズ、エドワーズ

主な退団 メッセンジャー鳥谷敬、横田慎太郎、ジョンソン、ドリス、ナバーロ、高橋聡文

ドラフト 8名指名(育成2名)

先発B+中継ぎA 打撃C 走力B 守備B 采配A

選手層C+ 話題性B 補強B セ・リーグ6位予想

キーマン 投手 エドワーズ 野手 大山悠輔

矢野監督1年目は大逆転CS出場を果たす3位でフィニッシュ。しかし、オフは長くチームを支えたメッセンジャー投手や、鳥谷選手が退団。さらに自慢の中継ぎ陣からジョンソン、ドリス両投手も退団。ドラフト指名も小川投手と育成の小野寺選手以外高卒と、現有戦力と助っ人で戦うことになる。

阪神はオフに5名の助っ人を獲得、合計8名の助っ人がチームに在籍しており、当然この中で誰を使うのかが明暗を分けると思う。阪神も4番候補として大物助っ人としてボーア選手を獲得。さらに韓国リーグ打点王のサンズ選手と、日本野球の経験が1年長いマルテ選手がいるが、助っ人は未知数。3人いれば誰か当たるかも知れないが、やはり日本人で中軸を打ってもらいたいので、大山選手に今年も期待したい。

セカンド大山の案も出ているが、個人的にはサード大山でクリーンアップを打って貰いたい。

投手は先程の実績のある3名の助っ人が退団。藤川投手が抑えの予定だが、抜群の安定感だったジョンソン投手が退団の為、8回予定のエドワーズ投手に非常に期待がかかる。スアレス投手も候補としているが、怪我明けで慎重にいきたいので、エドワーズ投手をキーマンにさせていただいた。

助っ人に頼りざるを得ないので、未確定要素は多いが、逆に助っ人が覚醒したら、充分パワフルな打線になる。矢野監督は選手と距離が近いので、コミニケーションに関しては問題ないと思う。例年以上に助っ人の結果次第となるシーズンかも知れない。

予想開幕スタメン VSヤクルト 石川投手想定

9 糸井嘉男

8 近本光司

5 大山悠輔

3 ボーア

7 福留孝介

2 梅野隆太郎

4 糸原健斗

6 北條史也

1 西勇輝

予想される戦い方

注目の助っ人の開幕1軍入りは、ポジションや優先度を考えて、セットアッパーのエドワーズ投手、4番候補ボーア選手はほぼ当確。残り2枠は昨年の実績からガルシア投手とマルテ選手と予想。横浜同様入れ替えを行いながら戦うと思うが、糸井、福留選手が高年齢の為、ルーキーの井上選手はもしかしたら早い段階で上がってくるかもしれない。投手陣は抜けた穴は大きいが、次々と好投手が出てくるイメージがあるので、恐らく問題ない。メッセンジャー投手の引退で、右の三振を奪うタイプの先発がいなくなってしまった。藤浪投手がその枠に復活出来るかも注目したい。

 

昨年4位 広島東洋カープ

主な入団 スコット、DJジョンソン、ピレラ

主な退団 永川勝浩赤松真人、レグナルト等

ドラフト 9名指名(育成3名)

先発B+ 中継ぎC+ 打撃A 走力A 守備A 采配不明

選手層A 話題性B 補強B セ・リーグ2位予想

キーマン 投手中崎翔太 野手小園海斗

昨年は4位に甘んじた広島。メジャー移籍濃厚な菊池選手が残留。セ・リーグで唯一戦力流失のないチームとなり、佐々岡新監督にとっては嬉しいニュースだ。

2番打者のしての役割とセカンドの守備は申し分なし。あとは1番ショート争いだが、復活を目指す田中選手が絶好調でその枠に収まりそう。そこで浮上してるのが「サード小園」の起用案。昨シーズン終盤にショートとして出場し、プロスペクトも上位に君臨する小園選手だがまだ高卒2年目。守備負担の大きいショートよりサードを守り1シーズン戦える戦力となれば、広島は10年内野に困らない事になる。

一方の投手陣は不調な投手が多く、やり繰りが大変だった。特に抑えはフランスア投手に譲る形となったが、やはり中崎投手に復帰してもらいたい。一岡投手も昨年はやや不安定だったが、一岡フランスア中崎投手の勝利の方程式が戻ってくれば、3連覇の様な戦い方が出来るのではないかと思う。3連覇の胴上げ投手は全て中崎投手だった為、彼が抑えとして復活出来れば非常に頼りになる存在となる。

広島は昨シーズン不調の選手に苦しむ選手が多かった印象があり、苦しんだ選手にとって悔しいシーズンであるのは間違いなかったと思う。

その中でも小園選手や西川選手など明るい話題も出てきたので、悔しさと希望を持って今シーズンは戦いそうな気がする。

予想開幕スタメン VS中日 大野投手想定

6 田中広輔

4 菊池涼介

8 西川龍馬

9 鈴木誠也

3 メヒア

7 ピレラ

2 會澤翼

5 小園海斗

1 大瀬良大地

予想される戦い方

最新のニュースで、開幕5番想定の松山選手が不調の為3軍という記事を見たので、メヒア選手を開幕スタメンに起用。

ピレラ選手はサードも守れる為、外野で高橋選手や野間選手らを起用する事も出来る。各ポジションにレギュラーとバックアップ要員がいる為、野手はあまり問題なさそう。

投手陣は大瀬良、ジョンソン、床田投手の三本柱にドラ1の森下投手が加入。残り2枠を九里投手、アドゥワ投手、中村投手、岡田投手、薮田投手らで争う事になる。先程ウィークポイントにあげた中継ぎだが、選手の復活が大事。中継ぎ経験のある薮田投手が回っても面白い。

やはり中継ぎが課題だが、戦力層としては問題なし。あとは佐々岡新監督の采配次第になると思う。

 

昨年5位 中日ドラゴンズ

主な入団  ゴンザレス

主な退団 松坂大輔、ロドリゲス等

ドラフト 7名指名(育成1名)

先発B - 中継ぎB- 打撃A 走力B 守備B+ 采配B

選手層A - 話題性A 補強A セ・リーグ4位予想

キーマン 投手梅津晃大 野手郡司裕也

色んな意味で話題となった与田監督の1年目は5位に終わった。中日はポジ要素と課題が明確なチームだったと思う。持ち前(?)の強運で石川選手の抽選獲得に成功。さらに唯一レギュラーが決まってない捕手に、即戦力の郡司選手を獲得。持ち前の打撃を武器に1年目から開幕スタメン、レギュラーも充分あり得る。

課題の投手陣は、最優秀賞中継ぎのロドリゲス投手が退団。化物じみた速球を放る投手の穴はそう簡単に埋まらないが、その枠に新加入のゴンザレス投手に期待がかかる。

先発ローテは、復活した大野投手を軸に、小笠原投手や、柳投手が加わる。そこに2年目の梅津投手が入ってくればかなり大きい。ドラフトの時からスケールの大きい投手だと思っていて、ストレートで押して行く気迫溢れるピッチングは、かつての川上投手に似ている。充分二桁勝利、エースになれる素質だと思っているので非常に期待している。

中日は去年の根尾選手から始まり、金の卵が非常に多い球団。開花したらかつての黄金期到来も夢ではない。オリックス同様台風の目になりそうなチームだと思っており、これらの戦力を2年目の与田監督はどの様に駆使して戦うのか楽しみである。

予想開幕スタメン VS広島 大瀬良投手想定

9 平田良介

4 阿部寿樹

8 大島洋平

3 ビシエド

7 福田永将

5 高橋周平

6 京田陽太

2 郡司裕也

1 大野雄大

予想される戦い方

与田監督は今シーズンは固定概念に囚われない戦いをすると仰っていて、その1つが2番に阿部選手起用。三振が少なく、右打ちが得意なので攻撃的な2番としては問題は無さそう。レギュラー陣はこの布陣にアルモンテ選手と加藤選手が加わりかなり強いと思うが、控え選手との差がかなり大きい気がする。内外守れる根尾選手始め、伊藤選手、石垣選手、石橋選手ら期待の若手の成長を促しながら試合を進めて行くと思う。

昨年の序盤抑えを任された、鈴木投手が不安定だった為、抑えのポジションはかなり流動的。マルティネス投手や岡田投手が候補に挙がるが、個人的には藤嶋投手を推薦する。固定概念に囚われないという事では、先程の梅津投手を抑えに抜擢も面白いかもしれない。

石川昂弥選手、郡司選手の他に、評価が非常に高い橋本投手、岡野投手らも1年目の開幕から起用が充分あり得る。若手、中堅、ベテランのバランスも良くまとまってるチームの感じはある。

 

昨年6位 東京ヤクルトスワローズ

主な入団  エスコバー嶋基宏、クック、イノーア、長谷川宙輝、今野龍太

主な退団 バレンティン、ブキャナン、ハフ、館山昌平畠山和洋寺原隼人三輪正義大引啓次

ドラフト 6名指名

先発C+ 中継ぎC 打撃A 走力B+ 守備B采配不明

選手層B+ 話題性S 補強S セ・リーグ5位予想

キーマン 投手小川泰弘 野手山田哲人

昨シーズンは悪夢の16連敗を喫し、最下位に沈んでしまったスワローズ。課題は投手陣と明確で、かつて守護神として活躍された高津新監督に投手再建を託した。ヤクルトのオフはかなり入れ替わりが激しく、まず主砲バレンティン選手が移籍。攻撃力低下が思われるが、15年優勝した時はほとんどいなかった。その辺の因果関係は不明だが、その枠を中山選手や塩見選手に埋めて貰いたい。打線でキーになるとはあえて山田選手とさせてもらう。2番での起用が予定されており、最強の2番打者としての適性が試される。さらに今季FA権を取得予定の為、打順問わず、キャリアハイの成績を残す予感はする。

課題の投手陣は多くの選手が抜けたが、ドラフトで競合の末、奥川投手を獲得。さらに2〜4まで大卒の即戦力好投手、さらに投打の助っ人も獲得成功と、12球団で1番良い補強をしたチームだと思う。奥川投手は高卒でややケガがあるみたいなので微妙だが、2〜4位までの大卒投手は全員1年目から1軍でチャンスは充分にある。

昨年は安定していたのがベテランの石川投手のみとかなり苦しい台所事情。やはり小川投手が右の柱として機能して欲しい。吉田、大西、杉山投手と一気に即戦力投手が入ってきた事により、危機感は感じると思う。去年の成績で終わるような選手では無いので、是非とも復活して欲しい。

打線は若手の期待出来る選手が多い為、そこまで不安は無さそうだが、やはり投手陣は懸念。

新しい力を新しい監督で発揮出来るかが非常にポイントとなってくる。

予想開幕スタメン VS阪神 西投手想定

8 塩見泰隆

4 山田哲人

7 青木宣親

3 村上宗隆

6 エスコバー

9 雄平

5 西浦直亨

2 中村悠平

1 石川雅規

予想される戦い方

高津新監督が明言していたのは「2番山田哲人」「4番村上宗隆」。この2つを中心に打線を組む事になる。アスリート型の塩見選手が1番タイプだと思うが、積極性のある西浦選手や、エスコバー選手が1番を務めても面白そう。

外野手の両翼はベテラン勢なので休みを入れつつ、中山選手や山崎選手を起用して育てたい。

投手陣は石川投手のみがローテーション確定。逆を言えば、誰にでもチャンスはある為、ドラフト組、助っ人、移籍選手などのアピール合戦となってくると思う。抑えはおそらく石山投手で行くと思うが、そこまで繋ぐ梅野、マクガフ両投手の疲労が懸念される為、2枚ほど中継ぎにも回って欲しい。

課題は多いが、ハマった時の爆発力のあるチームなので、その一発発揮に期待したい。

 

というわけで今シーズンの戦力分布をセパ両リーグでやりました。

セ・リーグは正直どこが優勝してもおかしくは無いと思います。頭1つ抜ける出来事があれば大きく優勝へ近づくと思います。

開幕までのあと少しを楽しみにしつつ、今回はこの辺とさせていただきます。

現有戦力はこんな感じにまとめましたが、開幕スタメン予想はまた近づいてきたら直前でよそうします。

 

p.s.

梅津投手はマジで良い投手