ライオンズの歴代トレードと人的補償

今回のライオンズネタは、10年間でこれまでトレードと人的補償でライオンズに移籍してきた選手をまとめます。

 

メジャーではトレードが頻繁に行われておりますが、日本ではあまり良いイメージがありません。ですが、最近では環境を変えさせてあげさせるだけで、一気にレギュラーを掴む選手もいて、前ほどトレードに対して悪いイメージはないと思います。

 

また人的補償は、FA流失が止まらないライオンズにとって、数少ない補強となります。トレードと違ってリストから選ぶので、未来ある若手を獲るか、実績のある即戦力を獲るか、球団の腕が試される所でもあります。

 

現在の楽天三木新監督や、阪神の矢野監督もかつてトレード、ソフトバンク工藤監督は人的補償を経験されました。

 

しかし、トレードにしろ人的補償にしろ縁あってライオンズに来てくれた訳なので、もちろん全力で応援させて頂いてます。まとめてみたらライオンズは意外とトレードを積極的に行っていました。

 

前置きが長くなりましたが、始めさせて頂きます。ちなみに書くのはライオンズに移籍してきた選手です。移籍された選手は今回はほぼ触れません。

(ブログを書いてる時は、6月中為、少々情報が遅れます。申し訳ございません)

 

2010年2月18日

獲得 (オ)阿部真宏 内野手

放出 (西)赤田将吾 外野手

オリックスやかつての近鉄でレギュラーの経験がある阿部選手と、選手会長の経験のある赤田選手の中々ビッグネームのトレード。

ライオンズ移籍後は3年間プレーされて、対左投手の時のスタメン、守備固め、繋ぎや右打ちの「らしい」プレーでチームに貢献。見た目に合わず(?)意外とパンチ力もあった記憶がある。

2020年現在、2人ともコーチとしてライオンズに在籍されています。

 

2010年6月18日

獲得 (ヤ)米野智人 捕手

放出 (西)山岸穣  投手

かつてポスト古田敦也候補と呼ばれ捕手として獲得したが、12年からは外野手としてプレー。米野選手といえばあのソフトバンク戦。9回ツーアウト満塁からレフトスタンドへの逆転のグランドスラム。しかも相手は当時無双状態のファルケンボーグ投手。申し訳ないのだが、ほぼ諦めかけてた時の奇跡の一発。まさにドラマみたいな試合展開で、実況の斉藤一美アナが大興奮で号泣しながら実況をしていたのがあまりにも有名。

後に作られる応援歌はこの一打がモチーフとなっている。

15年までライオンズでプレーされて、その後は日ハムに移籍して引退されました。

 

 

2011年1月20日

獲得 (横)弥太郎  投手

放出 (西)大沼幸二 投手

おそらく中継ぎ補強の為のトレード。ライオンズで4球団目の渡り鳥で、奥さんが平尾博嗣さんの従妹であり、姻戚関係にあたる。

ライオンズ移籍後は登録名を本名の坂元弥太郎に戻し3年間プレーされるのだが、思うような成績を残せず、13年オフに戦力外となり引退されました。

ちなみに交換相手の大沼投手が素行不良なのは西武時代から有名な話なのだが、坂元投手も13年引退後に、球団職員等の話が無かったのはこちらも素行不良があったとか無かったとか。

 

2011年5月9日

獲得 (巨)星孝典 捕手

放出 なし(金銭)

巨人入団時は本物の巨人の星と話題になったが、当時の巨人捕手陣は層が厚く、対して西武は細川選手の移籍で捕手陣の層が薄かった為トレードで獲得。

移籍後は、打撃が課題のだったものの、持ち前の守備と強肩で2.3番手捕手として6年間プレー。人望も厚く、16年引退後にはすぐにコーチへと転身された。ちなみに楽天山崎選手に400号を打たれた時のキャッチャーが星選手。

12年の楽天戦に審判に暴力行為で退場となったが、その時に全員捕手を使い切ってしまって、同じ苗字で元捕手の星秀和選手が緊急捕手として出場したのが1番の珍プレー。

 

2011年5月24日

獲得 (ヤ)鬼崎裕司 内野手

放出 (西)小野寺力 投手

トレード後しばらくはほとんど出場機会がなし。しかし2012年、僕が偶々観に行った試合で鬼崎選手のお立ち台を目の当たりにする。大事な場面での送りバントを見事に決め、そのままチームは逆転。「根性バント」で一躍有名になった鬼崎選手は翌年、中島選手のメジャー移籍で空いたショートのレギュラーに夏場から定着。

走攻守は平均的だが、堅実なプレーと仲間を盛り上げるムードメーカーとして貴重な戦力だった。年齢的にもベテランの方だったが、先輩後輩からもいじられ、歴代の移籍者の中でもチームにも馴染んでいた印象。数字以上に貢献度は高いと思っており、トレード案件の中では成功の部類に入ると思った。

 

2011年5月24日

獲得 (阪)江草仁貴 投手

放出 (西)黒瀬春樹 内野手

同じ日に2件のトレードを成立させており、2011年だけで3件目のトレード。左の中継ぎ投手が足りてなかった為、経験のある江草投手を獲得。しかし、約半年で年明けに広島に再トレードとなった。

 

2011年11月22日

獲得 (横)武山真吾 捕手

放出 (西)後藤武敏 内野手

強肩が武器の捕手で、後藤選手とのトレードで獲得。ライオンズ移籍後は約2年数ヶ月プレーしたのだが、ほとんど出場機会がないまま、14年途中に中日にトレードとなった。

対して交換相手の後藤選手は、移籍後ゴメスの相性で親しまれ、代役の4番や代打の切り札なので活躍し、横浜サイドは成功したと言える。

 

2012年3月10日

獲得 (広)嶋重宣  外野手

放出 (阪)江草仁貴 投手

先程の江草投手を放出して、過去に首位打者に輝いた経験のある嶋選手を獲得。この年加入したカーター選手の怪我の影響で、開幕から5番DHで出場するのだが、打撃不振に陥る。翌13年もプレーするのだが、かつての打法は披露できず戦力外、その後引退されてコーチになられました。

 

2012年11月6日

獲得 (オ)山崎浩司 内野手

放出 (西)原拓也  内野手

似たタイプの選手同士のトレードとなった。山崎選手は松坂世代の1人なのだが、堅守や堅実なプレーが持ち味の選手。ライオンズ移籍後は主にセカンドのスタメンと守備固めとしてプレー。10年から在籍された阿部選手に比べて、守備をプラスして、打力を差し引いた感じの選手だった。

14年オフに戦力外を受け、楽天で1年プレー後に、現役引退されました。

 

2013年5月21日

獲得 (阪)川崎雄介 投手

放出 (西)高山久  外野手

昨年に続き左の中継ぎを求めてた西武と、右打ちの外野手を求めてた阪神との思惑が合致し、トレード成立。川崎投手はかつてロッテ時代に最優秀中継ぎを獲得した経験があるので、期待した。しかし、移籍後はほとんど登板が無く、共に2年で戦力外となってしまった。

 

2013年7月7日

獲得 (横)渡辺直人  内野手

放出 (西)長田秀一郎 投手

後に渡辺直人選手は重要となってくるトレード。確かこの時のライオンズは片岡選手離脱の為、内野手を求めており、安定感のある長田投手の放出は痛かったが、実績のある直人選手を獲得。移籍後は主に2番を任され、片岡選手復帰後はバックアップに回り、期待された役割でチームに貢献。

後に入団する山川選手にホームランバッターとしてのアドバイスを送ったり、18年オフに楽天にFA移籍する浅村選手が、移籍の要因の1つとして直人さんがいる為と言う程、兄貴的役割で人望も厚かった選手。

17年オフに退団し、18年から現在も楽天でプレーされている。

 

2014年1月7日

獲得 (巨)脇谷亮太 内野手

人的補償

片岡選手の人的補償として加入。巨人時代から俊足と粘り強い打撃で相手からは嫌がられる選手のイメージがあった為、個人的には嬉しい指名だった。移籍1年目は準レギュラーとして勝負強さをアピール。15年は最初は守備固めからだが徐々に打撃でアピールし、本来の内野では無くライトでレギュラーに定着。3番を任される試合もあり、内外のユーティリティとして活躍してくれた。

しかし、オフにまさかのFA宣言。選手層や出場機会を考えたら、申し訳ないが当時のライオンズの方があると思ったが、古巣の巨人に移籍しました。

 

2014年1月7日

獲得 (ロ)中郷大樹 投手

人的補償

涌井投手の人的補償として加入。ロッテ時代は主に中継ぎとしてプレーし、ライオンズでも中継ぎ想定が期待された。

1年目は14試合の登板に留まり、2年目に一軍登板なしで戦力外となってしまった。

 

2014年5月2日

獲得 金銭

放出 (西)武山真吾 捕手

※先述の通り

 

2018年12月18日

獲得 (巨)高木勇人 投手

人的補償

野上投手の人的補償として加入。先発想定だったが、開幕は中継ぎでスタート。その後移籍後初先発で移籍後初勝利を挙げるが、白星はこの1つのみ。2年で退団となってしまった。

しかし、Twitterでのファンとの交流や、独特すぎるヒーローインタビューで、移籍してからはマスコット的存在として人気の高かった選手。

2年間という短い間だっだが、ファンの心をガッチリ掴んだ選手だったと思う。

 

2018年3月13日

獲得 (阪)榎田大樹 投手

放出 (西)岡本洋介 投手

辻政権2年目、交換相手の金本政権3年目で初、ライオンズ約5年ぶりのトレードが成立。

阪神からのオファーだったが、西武側が榎田投手を要望したらトレードが成立。榎田投手のイメージは中継ぎだったが、球団は先発としての起用を想定。これが大成功、11勝をあげリーグ優勝に大きく貢献。カットボールが決め球の、制球力に優れたパリーグにそこまでいないタイプの左投手だったのもあり、見事にハマった。

移籍2年目は研究されたのと、自身の不調でわずか4勝、防御率が6点台で終わってしまう。

勝負の3年目、先発ローテに再び返り咲くのを期待している。

 

2018年7月19日

獲得 (中)小川龍也 投手

放出 なし(金銭)

シーズン途中にブルペン補強の為に獲得。当時の中日森繁和監督が、「この中から1人いなくなる」と発言し、その白羽の矢が立ったのが小川投手だった。

移籍後はワンポイントやロングリリーフ、セットアッパーへの繋ぎ役などを任され、10試合連続無失点を記録、抜群の安定感でリーグ優勝に貢献した。

2年目は左のワンポイントの起用が多かったが、右打者の方が抑える珍場面があったものの、ブルペンを支え2連覇に貢献。

入団会見で「ドラゴンズの龍也から、獅子也に変わります」と言った通り、もうすでにライオンズの一員として欠かせない存在となっている。

 

2018年12月20日

獲得 (巨)内海哲也 投手

人的補償

炭谷選手の人的補償としてまさかの加入。かつてジャイアンツのエースとして、最多勝や日本代表にも選ばれ、実績と人望を併せ持つ大物投手の獲得となった。同じく広島の人的補償で移籍した長野選手と共にプロテクトから外れてたのが、当時のニュースでかなり衝撃的だった。

巨人でのプレーに強いこだわりがあり、最初は戸惑いもあったものの、ライオンズの一員として戦う事を決意。移籍1年目は登板が無かったものの、若手を引っ張るベテランとして、そして2年目の復活に期待してる。

 

はい、というわけでトレードと人的補償を振り返りました。結構トレードを行なっており、なかなかビックネームが絡んでいたなという印象です。内海投手、本当に期待しています。

生え抜きを育てるのも良いですけど、チームを強くする為に、トレードという選択肢を用いて、戦力補強をするのも良いと思います。

 

今回はこの辺で

 

p.s.

17年オフ直人選手の退団がこうなるなんて‥