2021年ドラフト会議 指名結果

2021年度プロ野球ドラフト会議が行われました。

昨年同様、まずは指名された10名の選手の皆様、ようこそ!埼玉西武ライオンズへ!

 

今回のドラフトは超大物選手がおらず、票が分散されることが予想されました。例年なら多くの球団が1位指名の公言をしますが、今年は西武・ソフトバンクの2球団のみと異質な年になりました。

そんな中我が西武ライオンズは、西日本工業大学の隅田投手をあえて1位指名公言してドラフト会議に臨みました。

 

果たして狙い通り隅田投手を獲得できたのか?

そして最終的にはどの様な指名になったのか、よろしければ最後までご覧くださいませ。

 

 

 

 

 

 

1位 隅田知一郎 投手 左投左打

波佐見高→西日本工業大 長崎県出身

(4球団競合獲得)

将来的な選手タイプ→DeNA今永

・高校時代は無名だったものの、大学で急成長を遂げ、一躍ドラ1候補へと上り詰めました。

最速150キロのストレートにキレのある変化球、更にゲームメイク能力にも優れ、大学生左腕の中ではトップクラスの評価を受けた投手です。奪三振を奪うピッチングスタイルで、タイプとしてはDeNAの今永投手に近いです。

ドラフト数日前に西武が1位指名を公言。当日蓋を開けてみたら、西武の他に、広島、巨人、ヤクルトの4球団で競合。最初にクジを引いた我が西武ライオンズが見事に引き当てました。

昨年は、早稲田の早川投手を4球団競合で外しました。しかし、今年は4球団競合で見事獲得しました。実力は申し分なく、このままの力を発揮してくれれば、開幕ローテ入り、二桁勝利、そして、新人王も夢ではありません。

(ちなみにライオンズの1巡目競合獲得は、10年の大石投手以来11年ぶりです)

 

2位 佐藤隼輔 投手 左投左打

仙台高→筑波大 山形県出身

将来的な選手タイプ→楽天早川

・指名前からドラ1候補とも言われ、完成度の高いこちらも即戦力左腕です。仙台高校時代から評価が高く、筑波大進学後は大学日本代表にも選出。アマチュア時代の実績は充分にある投手です。

ドラ1確実とも言われましたが、怪我の影響もあり、2位まで残っておりました。

怪我が懸念材料ですが、素材・ポテンシャルは一級品です。先程の隅田投手が力で押すタイプなら、キレのあるストレートとスライダーを武器に、大崩れしない丁寧なピッチングが持ち味です。更に頭の良さも魅力の一つです。

怪我持ちとは言え、正直このクラスの投手が、2位で残っていたのはかなりラッキーでした。ドラフト1位の投手が2人入ってきた感覚です。

隅田投手と切磋琢磨して、1年目から2人で20勝出来るような活躍を大いに期待しています。

 

3位 古賀悠斗 捕手 右投右打

福岡大大濠高→中央大 福岡県出身

将来的な選手タイプ→元ソフトバンク城島

・2位の佐藤投手に続き、大学No1捕手呼び声高い古賀選手が、まさかまさかでここまで残っていました。古賀選手もドラ1クラスとも呼ばれていた選手で、上位3人でドラフトの中でも有力選手の獲得に成功しました。

古賀選手は、高校時代は高校日本代表に選ばれた実績もある捕手です。去年DeNA2位指名の中央大の先輩でもある牧選手の様な、パンチ力のある打撃が持ち味の西武が好みそうな打撃型捕手です。また、大学では主将も務めるなど、キャプテンシーも魅力の一つです。

現在森選手を中心に、岡田、柘植選手ら一軍捕手陣の層は厚いです。しかし、一年目からそこに割って入る力は充分あると思ってます。個人的には隅田、佐藤投手をリードして、ルーキーバッテリーを観るのが非常に楽しみです。

 

4位 羽田慎之介 投手 左投左打

八王子高 埼玉県出身

将来的な選手タイプ→ドジャース・カーショウ

・ここからはガラリと変わり、素材系の選手の指名となりました。まずは地元埼玉県出身の羽田投手です。特徴はなんといっても190cm越えの恵まれた体格。更に、サウスポーという事もあり、「和製ランディ・ジョンソン」の異名を持つ大型左腕です。

怪我が多いのが難点で、高校時代は本来の投球が出来なかったとの事です。しかし、高身長に加え、潜在能力の高さは折り紙付きで、いわゆるロマン枠として、将来が非常に楽しみな高卒左腕投手です。

ちなみに小学6年生の時にライオンズジュニアとして選ばれた実績もあります。その6年後、今度はプロ野球選手として、奇しくも同じライオンズのユニフォームに身を通す事になりました。新たに設備されたメットライフドームでどんなピッチングを魅せてくれるのか、今から非常に楽しみです。

 

5位 黒田将矢 投手 右投右打

八戸工大一高 青森県出身

将来的な選手タイプ→ロッテ種市

・本指名、育成指名併せて今回のドラフト唯一の右投手で、ロッテ種市投手の後輩にあたります。ストレートはコンスタントに140キロ台のスピードを誇り、指にかかった時の球の強さは、目を見張るものがあります。188cmと上背もあり、角度のある直球は簡単に打たれない印象です。

ストレートを軸に、決め球のフォークボールで空振りを奪うピッチングスタイルは、それこそ先輩でもある種市投手に近いものを感じます。甲子園とは無縁の選手かも知れませんが、羽田投手と未来の左右のエースとして3年後、5年後のローテを支える投手になって欲しいと思います。

 

6位 中山誠吾 内野手 右投左打

青藍泰斗高→白鷗大 栃木県出身

将来的な選手タイプ→パドレス・タティスjr

・本指名最後の選手は、大型内野手の指名となりました。190cm、97kgと恵まれた体格を誇り、選手のタイプとしてはスラッガータイプなのですが、大学ではショートを守る器用さも併せ持ちます。僕の記憶の中では、「大型の左打ちスラッガーのショートの選手」は、これまでほとんど見た事がなく、非常に面白い指名となりました。またこの手の選手にありがちな守備難とは無縁でもあり、いわゆる西武が好きな「動ける大柄選手」と言えます。

確実性に課題があり、かなり荒削りな部分がありますが、将来はショートを守りながら30発〜40発を期待出来る、これまで見た事ない選手に成長して欲しいと思います。

 

育成1位 古市尊 捕手 右投右打

高松南高→徳島インディゴソックス 

将来的な選手タイプ→ソフトバンク甲斐

・17年伊藤投手、19年の上間投手、岸選手に続くチームで4人目となる徳島インディゴソックスからの指名選手です。

打撃が課題ながらも、高校時代から評価が高かった「鉄砲肩」と呼ばれる強肩が1番の持ち味の選手で、独立リーグでの盗塁阻止率も高い数字を記録しました。弱冠19歳にして、二塁到達タイム1.8秒と自慢の肩はかなり目を見張るものがあります。

また、伊藤翔投手と同じくプロへ行きたい気持ちは人一倍強い選手で、大学には行かず1年ごとに指名のチャンスがある独立に進み、高卒からわずか1年で悲願のプロ入りとなりました。

同じ育成出身のソフトバンク甲斐選手が憧れで、持ち前の強肩を武器に捕手陣を脅かす存在となって欲しいです。

 

育成2位 滝沢夏夫 内野手 右投左打

関根学園高 新潟県出身

将来的な選手タイプ→巨人吉川

・50m5秒台の瞬足が武器のショートを守る選手です。内野ゴロを瞬足で内野安打に変えたり、反対に俊足を活かしヒット性の当たりをアウトにする、攻守に自慢の俊足を活かしたプレーが持ち味です。選手のタイプとしては巨人の吉川選手に近いです。

1年生からレギュラーを掴み、さらに投手としても経験があるらしく、野球センスに優れる選手でもあります。また、常に高いレベルでのプレーを心がけているそうなので、野球に対する姿勢と言うものかなり高く評価されていると思います。

164cmと言う低身長が懸念材料のものの、それを補える身体能力の高さがあります。まずは代走から、そして将来的には盗塁王を狙える選手に育って欲しいです。

 

育成3位 菅井信也 投手 左投左打

山本学園高 山形県出身

将来的な選手タイプ→マリナーズ菊池

・現マリナーズ菊池雄星投手に憧れる、みちのくの速球派左腕投手です。特に奪三振には強いこだわりがある投手で、山形県大会では3回戦敗退ながら合計15回投げ、イニングの倍の30個の三振を奪い、「山形のドクターK」の異名をとりました。伸びのあるストレートが最大の武器の投手です。

また、1年秋からエースナンバーを背負った事で自覚が芽生え、ウエイトトレーニングを積んだり課題の制球力を克服する練習をしたりと、自ら率先して取り組む姿勢も高く評価されています。

そして憧れの菊池雄星投手が在籍した西武に指名されました。まずは身体作りから行って、奪三振を奪うピッチングを1軍のマウンドで早く披露して欲しいです。

 

育成4位 川村啓信 外野手 右投左打

日本文理高→国学院大 栃木県出身

将来的な選手タイプ→オリックス吉田正尚

・今年最後の指名となったのは、大卒外野手の川村選手となりました。

高校時代から評価の高かった選手で、思い切りの良いバッティングが持ち味の打撃型の外野手です。アマチュアに詳しい方によると、支配下の上位でもおかしくないポテンシャルを持った選手の様です。パワーと確実性を併せ持つ、オリックス吉田正尚選手に近い打撃スタイルです。

例え良い成績を出したとしても、一喜一憂せず、他人には流されず自分にストイックな一面もあります。豪快な打撃を誇る反面、クレバーで冷静に自分を分析出来ている所は、非常に真面目で応援したくなる選手です。

持ち前のパンチ力を武器に1年目から支配下を勝ち取り、手薄な外野のレギュラー候補に名乗りを上げる可能性は充分にあると思います。

 

 

はい、というわけで10名の選手の簡単な紹介をさせて頂きました。いやー、テレビで見てたらまさか隅田、佐藤投手とW獲りが出来た事、更に古賀選手も獲れて、ドラ1が3人獲れた感覚です笑

くじ引きの時の飯田常務様々でございます。

 

そして、4位以下でもしっかりと好素材を獲得出来ました。6位の中山選手は終わった後に西武向きの選手とも言われ、大化けに期待選手です。

 

また、同じ東北出身の選手が3人入ってきてくれて個人的にはとても嬉しく、とても応援したくなります。

 

この選手たちが、足りなかった所を埋めてくれる存在として、今年低迷チームを浮上させるきっかけとして、来年からバリバリ活躍出来る事を期待しまして、今回のブログは終わりにしたいと思います。

 

ありがとうございました、120点のドラフトです!